捨てるよりシェアへ
今週の日経新聞1面の「家計の選択」という特集記事が興味深かった
内容を要約すると
・昨年末、イトーヨカドーが火をつけた下取りセールは百貨店、専門店に一気に広がった
「まだ使い切っていないもの、企業会計で言えば原価償却の資産を処分する喪失感を消費者の心から取り除いたことが大きい」
・家具・家電レンタルのアムスなんでもリースが前年対比2割で伸びている
「買うより、シェア。捨てるよりシェア。耐久消費財を所有するデメリットを避ける知恵が広がっている」
・冠婚葬祭も聖域ではなく、火葬場などの部屋を使って10人程度で故人を忍ぶ「直葬」を日比谷花壇が始めたり、結婚式でも「写真だけ」「指輪交換だけ」などの「アラカルト婚」が広がる
「見栄や体裁を捨て、不要と判断した儀式、サービスをばっさり切り捨てる、そんな消費者の判断基準が垣間みえる」
消費社会研究家の三浦展氏は、「物を買わない、使わない、エコやレトロ、中古品や手つくり品が好き」という価値観の持ち主が年々増えているといい「シンプル族」と命名した
先日、友人の大手流通系コンサルティング会社に勤める友人と食事していた時も、上記傾向を語っていた
「シェアリング」「共同体」「所有から利用」、このキーワードは今後のライフスタイルのキーになると考えられる
今、「農あるくらし」を求めて東京から200K圏内で農地付きの古民家を探しているのだが
庄屋の跡家で、3世帯はシェアリングできそうな家が栃木県茂木で2万円で貸しに出ていたりする
また、伊豆の市役所からぜひ使ってほしいと以前企業が使っていた保養所物件の情報が来るようになってきた
もっとも、このような案件は市場には出てこないのだが、人脈をたどったり足で探せばかなりある
「完全自給自足」的なハードな目標を掲げるとハードルは高いが、月2万円なら、みんなでセカンドハウス感覚、別荘感覚で借りて、軽く畑を作って生産物をシェアリングしてもおもしろい
そんな時流である
企業の財務指標、経済指標だけを見ていると悪い数字が目立つが、20年後の日本の消費構造が様変わりするような、大きなライフスタイル転換が起き始めている
農業プロジェクト

最近、ZUTTOの農業プロジェクトに刺激されて農業を始めた
ZUTTOと同じ農業の師匠に弟子入りをして、農薬、化学肥料を使わない自然農業を目指している
有機農業は、新規参入組みが本当に多い(有機農業は全体の約3%)
既存の農家には、農協というシガラミがあり大半の農家が変化したくともできてない
曲がったきゅうり、にんじんは今だに出荷できない地域が多い
「奇跡のりんご」の木村氏の著書が売れているが、彼のような著書が売れるのは今までの、日本では考え難かった
これは、金融中心の経済から実経済に移行しているのと食に対する危機感だと私は分析している
・中国が事実上の農業輸入国になった
・オーストラリアも環境変化の影響で旱魃が続いている
・アメリカは、大規模農法のツケが回り地下水から汲み上げる井戸の深さが増し塩害が起きている(地下を掘れば掘るほど塩が多くなる)
私自身が、今回の金融ショックで変化が起きた
本当に必要なものが何なのかを、再び確認した
それは、23年間にニュージーランドに住んでいたときに感じたものだ
当時、ニュージーランドの人口が400万人程度で、自給自足率が100%以上、土地の価格も安いので、生活支出の家賃、食費が占める割合が日本のように高くはない
そうすると、あくせく働かずとも、生計が成り立ち幸せを感じる
当時のニュージーランドのGDPは低かったがGDH(国内総幸せ指数)が日本とは比べられないほど高かった
翌年、日本に戻り大きなギャップと矛盾を感じた
今、農業、自給自足的生き方がトレンドのようになっており、「田舎ぐらし」等の雑誌が飛ぶように売れているのは、日本人が何があれば幸せかということを、再び考え始めた結果だと思う
そんな中最近、私が出会ったおもしろい人、著書は、経営的なモノ以外が多い
安曇野パーマカルチャーの臼井氏
くりもと地球村の佐藤氏
「ニンジンから宇宙へ」の著者である赤峰勝人氏
「わら一本の革命」の著者である福岡正信氏等
最近の日本は政治家、官僚のレベルが低いので、日本をリードしてきたのは経営者だったが、これからの日本をリードするのは循環型社会を目指す上記のようなタイプかもしれない


